ココ・ファームワイナリーで見学と試飲(2018年8月)
どんなワイナリー?
ココ・ファームワイナリーは茨城県足利市にある、設立60年のワイナリーです。
日本ワインの中でも、その品質には評判が高く、2008年の北海道洞爺湖サミットや今年広島で行われた主要7カ国(G7)外相会合など、国際会議で各国の首相に振舞われています。
ワインの品質はもちろん、ココ・ファームを有名にしているのは、運営団体のこころみ学園は、知的障害者のための施設も兼ねていることです。
ワインのためのぶどう作りの農作業や、ワイン造り、ワインの瓶詰めなどの作業は施設で住んでいる10代から70代までの方々がされており、「奇跡のワイナリー」と言われています。
1950年代、計算や読み書きが苦手な少年たちとその担任教師が急斜面の山を切り開き、葡萄の苗木を植えました。こころみ学園の醸造場ココ・ファーム・ワイナリーは「葡萄のなりたいワイン」をつくろうと、伝統的な手仕事を大切にして日本ワインをつくっています。マスカット・ベイリーA、ノートン、プティマンサンなど風土に適した品種を栽培。発酵は野生酵母が中心です。見学コースや葡萄畑を眺めながらのお食事もお楽しみください。
出典:日本ワイナリー協会HP
見学・試飲はできる?
ココ・ファームワイナリーは多彩な見学コースを用意しています。
気軽にいける見学から食事付きでじっくり楽しめるものまであるので、お出かけの時間や目的に合わせてワイナリーを楽しめるのでいいですね。
私は電話で予約したのですが、なんと見学は私たち1組だけでした。他の時間はもっと人がきているのかも知れませんが、土日でも特に電話予約は必要ないかもしれません。見学でしか見られない蔵もあるので、心配な方は電話で予約をどうぞ。
1.ワインテイスティング 試飲
5種類のワインを、ワインショップのカウンターでお楽しみいただけます。10:00~17:00
お一人様 ¥500 (10名様以上は要予約)
2.ワイナリー見学コース 約45分のセミナー
葡萄畑やワインづくりの現場をスタッフがご案内いたします 。
所要時間は約45分。お一人でも気軽に楽しめるワインセミナーです 。10:30~、13:00~、15:00~の1日3回 所要時間45分
お一人様 ¥500
定員20名になり次第、次の回をご案内いたします。
3.ワイナリー特別コース
目的に応じてワイナリーをご案内。ワイナリーを見学していただいた後、ワインテイスティング付きのお食事をお楽しみいただくなど、テーマにあわせてご用意いたします。所要時間3~4時間 ¥6,000~(10名様以上20名様以内・要予約)
8月中旬~11月を除く
ワインスクール、ワイン仲間の小旅行や、会社や大学等の研修など、グループの方向けのコースです。 詳しくはお問合せください。電話0284-42-1194
4.ワイングロワーズセミナー 約2時間のセミナー
栽培 ・醸造にかかわるスタッフが畑や醸造場を詳しくご案内。 各種ワインの本格的テイスティングもお楽しみいただけます。年18回 12~8月の第2土曜日(9~11月を除く)の午前と午後
10:30~12:30 13:30~15:30 1日2回
お一人様 ¥2,000 (ワインテイスティング付・要予約)
ご予約は、前日17:00までにご連絡ください。
定員30名様になり次第締め切りとさせていただきます。
5.ワイングロワーズランチ 約4時間半のセミナー
栽培 ・醸造にかかわるスタッフが葡萄畑や醸造場を専門的にご案内。 すべてご案内の後、各種ワインのテイスティングとご一緒にランチをお楽しみください。年8回 1~8月の第4土曜日(9~12月を除く)
10:30~15:00
お一人様 ¥6,000 (ワインテイスティング付きランチ・要予約)
ご予約は3日前までに、ご連絡ください。
定員20名様になり次第締め切りとさせていただきます。出典:ココファームワイナリーHP
見学レポート
1組だけというかなりプライベートな環境で、ワイナリーの方から説明をいただきます。
まずは売店の隣からスタート。作っている葡萄はノートンなど、日本ではあまり耳慣れないような葡萄品種です。
足利の土地にあった葡萄を探して品種選びをしているとのこと。
急斜面の葡萄畑を眺めながら、ワイナリー設立までの詳しい経緯蔵をお伺い。
創立は1985年、足利市立中学校で精神薄弱児学級の担任をしていた川田昇とその学級の生徒がはじめました。
もともと、中学校の教師で、知的障害者を教育する中で、農作業を取り入れることが良いと思ったのだとか。
杉だらけの山を買い取って、木を伐採するところから始めたそうです。
急斜面の山から、創業者と知的障害のある生徒たちで、人力で大木を切り出して下まで運んで耕して...今では想像できないくらいの苦労です。
ワイナリーを開こうと一念発起してワイナリーを開いた、というよりは、ひとまず何かしなくては!と思って、土地を購入、そしてどういう作物を作れば良いのか考えたそうです。
葡萄は毎日手入れが必要で大変なので、やることに困らないと思って葡萄にしたそうです。最初はそのまま食べるための葡萄を作っていたけど戦後の時期に葡萄が徐々に売れなくなり、葡萄を加工しようと考えてワインにしたそうです。
ワインづくりへのこだわりはもちろん、施設の障害者の方々が作業に携わっている様子なども詳しく説明いただけます。
特に、スパークリングワインのNOVOは、サミットでも使われて、世界的に評価も非常に高いもの。スパークリングワインを作るための詳しい工程も教えていただけますよ。見学には含まれていなかったんですが、ショップでは施設で生活している障害者の方がスパークリングワインを作る工程が漫画になったものもあり、作り手さんのワイン愛も伝わってほっこり。
スパークリングワインの栓をするための機械です。
奇跡のワイナリーと言われていますが、お話を伺ってみると、奇跡というよりは、その創業者の熱意と苦労の上にできた積み重ねの上でできたワイナリーのようですね。
見学でしか行けない、蔵も見せていただけます。
真夏なのに、ひんやりした空間。
スパークリングワインの作り方も教えていただけました。
ワインの入ったステンレスの樽も見学できます。
試飲レポート
中では、カウンターでスタンディングで試飲ができます。(500円、予約不要)
ワインは5種類、希望の種類を楽しむことができます。店員さんにお任せもできます。
お店で売っているチーズやレーズンなど、おつまみも一緒に味わえるのが嬉しい。
すぐ横にワインセラーがあるので、セラーを眺めて気になったものがあれば、お願いしてもいいですね!
レストランも併設されているので、時間に余裕があればゆっくりワインと食事を楽しむのも良いですね。
アクセス
私は車で行きましたが、電車で行く場合は、バスかタクシーとの併用がおすすめです。
電車
・JR両毛線「足利駅」下車 タクシーで約18分
・東武伊勢崎線「足利市駅」下車 タクシーで約20分バス
・あしバスアッシー行道線で「ココファーム入口」下車 徒歩で約7分
(土日祝日運休が4便ありますのでご注意ください)徒歩
・JR両毛線「足利駅」からは約5.38km 徒歩で約1時間10分
・東武伊勢崎線「足利市駅」からは約6.22km 徒歩で約1時間20分車
・北関東自動車道「足利インターチェンジ」下車 約10分です。<タクシー>
最寄りの駅よりタクシーで約20分(2,500円程度)です。
9人まで乗れるジャンボタクシーや、車いすのまま乗れるリフト付タクシーは、ご予約が必要ですので、タクシー会社へお問い合わせください。
両毛ハイヤー tel:0284-41-6101足利タクシー tel:0284-21-4121
<バス>
あしバスアッシー(生活路線バス)「行道線」
バス停「ココファーム入口」より徒歩約7分です。
(土日祝日運休が4便ありますのでご注意ください)
足利市生活環境部市民生活課 tel:0284-20-2186
足利中央観光バス株式会社 tel:0284-22-0088
出典:ココファームワイナリーHP
Info
住所:〒326-0061 栃木県足利市田島町611
電話番号:0284-42-1194
HP:ココ・ファーム・ワイナリー – こころみ学園のワイン醸造場
営業時間:カフェ/11:00~17:30(L.O.)ワインショップ/10:00~18:00
定休日:年末年始(12/31~1/2)、1月第3月曜日から金曜日まで5日間(1/21~25)、収穫祭前日(11/16)
駐車場:有り
試飲可・見学可